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みなさんこんにちは!
秘書Aです。
本年3月にプレスリリースした「NiN Lab(ニンラボ)シリーズ」の先駆けとなった「ジンクパテST」の開発秘話を社長にインタビューしてみました!
▶【社長インタビュー】ニッチ中のニッチ商品誕生の裏側を語る!のコラムを読む
「NiN Lab」のネーミング由来
ニッチ中のニッチ製品(Niche in Niche)の略。
溶融亜鉛めっきに関する製品だが、使う人が限られていて、誰も新製品を開発しない製品の意味を込めている。
早速、インタビューの様子をお伝えいたします!
レッツ ゴー!!!
▲社長インタビューコラム第2回!今回は真面目にメモを取っている様子の秘書A。
――まず、ジンクパテはなぜ生まれたのですか?
・・・お客さんに頼まれたからだね。
――といいますと?
昔、お客さんの溶融亜鉛めっき工場を訪問していた時に、スーパージンク®の1Kg缶の蓋を開けっぱなしにして作業場に置いてあったのね。
――塗料缶だから、、、揮発しちゃうじゃないですか!
そうなのよ。だから、開けっ放しはダメですよ。って言ったら、育てているからそのままでいいの。って言われた。
――育てているとは??
溶剤を揮発させて塗料がドロドロしている状態を作ろうとしていたわけ。で、それを溶融亜鉛めっきの凹み箇所に埋めているんだって。
――それって固まるんですか?
一応固まる。時間かかるけど。そして使えなくはない。
ただ一つ重要な問題があってね…
――問題とは?
使える状態になるまで、(塗料缶の蓋を開けっ放しにしてから)1年くらいかかる。
――え!めちゃくちゃ時間がかかるじゃないですか!
そう。大変だね。じゃ、作るよ。って感じ。
――それでジンクパテが生まれたんですね。
まぁいつものことだけど簡単じゃないよ(笑)
▲いつのまにか入れ替わってるじゃないですか!まるで通販番組のようにパテについて語る秘書A。
――まぁ、いつものパターンですね。
「まずは塗料中の溶剤を抜けばドロドロするじゃん!」と思って、顔料と樹脂と添加剤をとりあえず混ぜてみた。そしたら、数日で固まっちゃうんだよね。
まぁ、酸化重合タイプって空気中の酸素を使って硬化が始まるわけだから、普通に考えればそうなっちゃうよね(笑)
――確かにそうなりますよね。
ちなみに他のお客さんもそうやって塗料缶の蓋を開けっ放しのやつを作ってるのか調べに行ったのよ。
そしたら、いたんだよね!他の会社にも同じことしてる人たちが(笑)
――みんな考えることは同じですね。
そう。みんな解決方法を自分たちで考えてるのよ。なんとかしようとしてね。で、粘土みたいな亜鉛塗料が欲しかったんだね。
その会社は思いっきり「粘土」とか「ヘドロ」とか呼んでた。
――ヘドロ。。。(苦笑)
わかりやすいネーミングだよね。だから最初は製品名も粘土の「クレイ」を入れた「ジンクレイ」とかにしようと考えてたくらい(笑)
――でも、お客さんが自分たちで作ろうと思ったら1年くらいかかるんですよね(笑)
そう!作るのに1年かかるんだよ?
塗料の1kg缶を注文して、メーカーの保証とか関係なしに作っているんだよ?使いにくいけどこれしか方法ないって言ってるんだから。そりゃあ自作するしかないよね。
――試作期間はどのくらいでした?
毎日試作を続けて、大体1ヶ月くらいかかったかな。
1液タイプを捨てて、2液にすると決めていたから、樹脂の選定などを含めて1ヶ月くらいってところかな。
――はやいですね!!
そして、お客さんところに試作品の評価をしてもらいに持って行ったら「いい感じだね。」ってなったんだけど、急にハンマ試験をし始めたのよ。
▲「あなたはどの凹みに?」「私はこの凹みに!」どこからか増えた社員たちが、社長そっちのけで盛り上がっています。社長のiPadのメモに注目。
――ハンマ試験とは?
今はJIS規格が改訂されて、もうハンマ試験はやらなくなったんだけど、溶融亜鉛めっきの密着を調べる試験で、試験片を水平において、ハンマーを垂直の位置から自然に振り落として、打こんの剥離や浮き上がりを見る試験。
――試験の結果はいかがでしたか?
ポーンって補修部のパテがまるごと飛んでった(笑)
めっきのテストピースを削って凹みを作って、そこにパテの試作品を埋めて、上からサンダーで削って表面を平滑にしていたのね。
普通の状態だと剥がれないんだけど、さすがにハンマーで叩いたら無理があったよ(笑)
――それで、このハンマ試験に耐えて欲しい!って追加の注文が入ったわけですね。
そう。だから毎日、試作を繰り返してはトンカチでぶっ叩く日々が始まったよ(笑)
――側から見たら変な人ですね。(笑)
そりゃそうよ。試作品を塗って、翌日に朝からトンカチでぶっ叩いているわけだから。
それで、傾向を見つつ改良を続けていったのね。
ハンマ試験機を買うつもりもないし、テストのために、お客様のめっき工場まで行くのも大変だからね。
――それで、ようやく完成したわけですね!
完成した!乾燥時間を捨てて、密着性を重視。表面はカチカチなんだけど、中はフワフワというか、衝撃を吸収する感じに仕上げました。
そして、亜鉛は極限まで入れた。やっぱり亜鉛が入っていないと市販のパテと変わらなくなってしまうからね。
▲気になるあなたのその凹みに!ジンクパテSTをよろしくお願いします。
――製品名がジンクレイではなく、ジンクパテになったのは何故ですか?
特に関係はないよ。ジンクレイって言いにくいからやめた。粘土とはなんか違うし。
形状がパテだから「ジンクパテ」にした。ジンクペーストでも良かったけど。(笑)
――ジンクパテの後ろに「ST」って付いてますが?
スタンダードの「ST」。当時はこれが基本形で他の要望があれば、色々と作ってみたいなと思って。
――他に何を試作しましたか?
F(Fast)。乾燥が早いタイプ。でも脆くてやめた。
BK (Black)。黒いジンクパテ。作るのがめちゃくちゃ大変でもうやりたくないからやめた。
LP (LimpPatty)。柔らかめのパテ。保管できないからやめた。
――どれも製品化していないですよね?
試作だからね。作ったことあるというだけで、いいってわけじゃない。
こんなのもあるよ。ってやりたかったんだけど、なんだかんだ製品化は難しくてね。
――今はジンクパテも一人歩きしていますね。
そうだね。「亜鉛が入ったパテ」みたいなイメージで、一人歩きしてるよね。
旧車の補修に使ってる人もいれば、ありがたいことに、まったく別のところで使われていたりもするよね。
でも本来は溶融亜鉛めっきの凹み補修で作ったわけだから、他の用途で使ってる人たちは少し使いづらいだろうね。
こんな用途に使ってます。って教えてくれれば、その人の用途に合わせた改良をしたいと思っているよ!
世の中にない製品だからこそ、改良できるのは俺らだけだからね。
――ありがとうございました。
こちらも気になった方は、気軽に問い合わせてくださいね(笑)
いつでもウェルカムです!!
▶フリーダイヤル 0120-971-834
▶Twitterアカウント「ジンク社長@日新インダストリー㍿CEO|溶融亜鉛めっきに取り憑かれた男」
▶NiNLab LPサイトはこちら
▶公式オンラインショップ販売ページ
▶Amazon販売ページ
▲な、なんて悪い顔!やっぱり聞いていなかったんですね…(ちなみに社長は最近、メダカの飼育に凝っているのです。)
常識にとらわれない発想と技術で、お客様の期待を超える新しい価値を創造し、溶融亜鉛めっきを支えるベストパートナーとなることが当社の使命です。そのためにも、お客様とのコミュニケーションを大切にしながら、今後も、皆様からの要望をもとに、製品の開発や改善、サービスに活かしてまいります。
FAX:03-3232-6953
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秘書Aです。
本年3月にプレスリリースした「NiN Lab(ニンラボ)シリーズ」の先駆けとなった「ジンクパテST」の開発秘話を社長にインタビューしてみました!
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「NiN Lab」のネーミング由来
ニッチ中のニッチ製品(Niche in Niche)の略。
溶融亜鉛めっきに関する製品だが、使う人が限られていて、誰も新製品を開発しない製品の意味を込めている。
早速、インタビューの様子をお伝えいたします!
レッツ ゴー!!!
▲社長インタビューコラム第2回!今回は真面目にメモを取っている様子の秘書A。
――まず、ジンクパテはなぜ生まれたのですか?
・・・お客さんに頼まれたからだね。
――といいますと?
昔、お客さんの溶融亜鉛めっき工場を訪問していた時に、スーパージンク®の1Kg缶の蓋を開けっぱなしにして作業場に置いてあったのね。
――塗料缶だから、、、揮発しちゃうじゃないですか!
そうなのよ。だから、開けっ放しはダメですよ。って言ったら、育てているからそのままでいいの。って言われた。
――育てているとは??
溶剤を揮発させて塗料がドロドロしている状態を作ろうとしていたわけ。で、それを溶融亜鉛めっきの凹み箇所に埋めているんだって。
――それって固まるんですか?
一応固まる。時間かかるけど。そして使えなくはない。
ただ一つ重要な問題があってね…
――問題とは?
使える状態になるまで、(塗料缶の蓋を開けっ放しにしてから)1年くらいかかる。
――え!めちゃくちゃ時間がかかるじゃないですか!
そう。大変だね。じゃ、作るよ。って感じ。
――それでジンクパテが生まれたんですね。
まぁいつものことだけど簡単じゃないよ(笑)
▲いつのまにか入れ替わってるじゃないですか!まるで通販番組のようにパテについて語る秘書A。
――まぁ、いつものパターンですね。
「まずは塗料中の溶剤を抜けばドロドロするじゃん!」と思って、顔料と樹脂と添加剤をとりあえず混ぜてみた。そしたら、数日で固まっちゃうんだよね。
まぁ、酸化重合タイプって空気中の酸素を使って硬化が始まるわけだから、普通に考えればそうなっちゃうよね(笑)
――確かにそうなりますよね。
ちなみに他のお客さんもそうやって塗料缶の蓋を開けっ放しのやつを作ってるのか調べに行ったのよ。
そしたら、いたんだよね!他の会社にも同じことしてる人たちが(笑)
――みんな考えることは同じですね。
そう。みんな解決方法を自分たちで考えてるのよ。なんとかしようとしてね。で、粘土みたいな亜鉛塗料が欲しかったんだね。
その会社は思いっきり「粘土」とか「ヘドロ」とか呼んでた。
――ヘドロ。。。(苦笑)
わかりやすいネーミングだよね。だから最初は製品名も粘土の「クレイ」を入れた「ジンクレイ」とかにしようと考えてたくらい(笑)
――でも、お客さんが自分たちで作ろうと思ったら1年くらいかかるんですよね(笑)
そう!作るのに1年かかるんだよ?
塗料の1kg缶を注文して、メーカーの保証とか関係なしに作っているんだよ?使いにくいけどこれしか方法ないって言ってるんだから。そりゃあ自作するしかないよね。
――試作期間はどのくらいでした?
毎日試作を続けて、大体1ヶ月くらいかかったかな。
1液タイプを捨てて、2液にすると決めていたから、樹脂の選定などを含めて1ヶ月くらいってところかな。
――はやいですね!!
そして、お客さんところに試作品の評価をしてもらいに持って行ったら「いい感じだね。」ってなったんだけど、急にハンマ試験をし始めたのよ。
▲「あなたはどの凹みに?」「私はこの凹みに!」どこからか増えた社員たちが、社長そっちのけで盛り上がっています。社長のiPadのメモに注目。
――ハンマ試験とは?
今はJIS規格が改訂されて、もうハンマ試験はやらなくなったんだけど、溶融亜鉛めっきの密着を調べる試験で、試験片を水平において、ハンマーを垂直の位置から自然に振り落として、打こんの剥離や浮き上がりを見る試験。
――試験の結果はいかがでしたか?
ポーンって補修部のパテがまるごと飛んでった(笑)
めっきのテストピースを削って凹みを作って、そこにパテの試作品を埋めて、上からサンダーで削って表面を平滑にしていたのね。
普通の状態だと剥がれないんだけど、さすがにハンマーで叩いたら無理があったよ(笑)
――それで、このハンマ試験に耐えて欲しい!って追加の注文が入ったわけですね。
そう。だから毎日、試作を繰り返してはトンカチでぶっ叩く日々が始まったよ(笑)
――側から見たら変な人ですね。(笑)
そりゃそうよ。試作品を塗って、翌日に朝からトンカチでぶっ叩いているわけだから。
それで、傾向を見つつ改良を続けていったのね。
ハンマ試験機を買うつもりもないし、テストのために、お客様のめっき工場まで行くのも大変だからね。
――それで、ようやく完成したわけですね!
完成した!乾燥時間を捨てて、密着性を重視。表面はカチカチなんだけど、中はフワフワというか、衝撃を吸収する感じに仕上げました。
そして、亜鉛は極限まで入れた。やっぱり亜鉛が入っていないと市販のパテと変わらなくなってしまうからね。
▲気になるあなたのその凹みに!ジンクパテSTをよろしくお願いします。
――製品名がジンクレイではなく、ジンクパテになったのは何故ですか?
特に関係はないよ。ジンクレイって言いにくいからやめた。粘土とはなんか違うし。
形状がパテだから「ジンクパテ」にした。ジンクペーストでも良かったけど。(笑)
――ジンクパテの後ろに「ST」って付いてますが?
スタンダードの「ST」。当時はこれが基本形で他の要望があれば、色々と作ってみたいなと思って。
――他に何を試作しましたか?
F(Fast)。乾燥が早いタイプ。でも脆くてやめた。
BK (Black)。黒いジンクパテ。作るのがめちゃくちゃ大変でもうやりたくないからやめた。
LP (LimpPatty)。柔らかめのパテ。保管できないからやめた。
――どれも製品化していないですよね?
試作だからね。作ったことあるというだけで、いいってわけじゃない。
こんなのもあるよ。ってやりたかったんだけど、なんだかんだ製品化は難しくてね。
――今はジンクパテも一人歩きしていますね。
そうだね。「亜鉛が入ったパテ」みたいなイメージで、一人歩きしてるよね。
旧車の補修に使ってる人もいれば、ありがたいことに、まったく別のところで使われていたりもするよね。
でも本来は溶融亜鉛めっきの凹み補修で作ったわけだから、他の用途で使ってる人たちは少し使いづらいだろうね。
こんな用途に使ってます。って教えてくれれば、その人の用途に合わせた改良をしたいと思っているよ!
世の中にない製品だからこそ、改良できるのは俺らだけだからね。
――ありがとうございました。
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